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ローソンが初めて一般対応のウオークスルー決済導入店舗を実験、S Lawson Go+toks二子玉川店が10月18日オープン、東急グループと協業

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ローソンと東急、東急ストアの3社は、10月18日、東急電鉄二子玉川駅の構内で「商品を手に取って店外へ出るだけで買物が完結する」ローソンS Lawson Go+toks二子玉川店をオープンする。

二子玉川駅改札を出て左手のスペースで展開。後述するようにあらかじめ大きさの決まった「パッケージ店舗」のため、店中店のようになっている

ローソンは2020年からオフィスビルで従業員など限られたお客のみが利用できるウオークスルー決済導入店舗のLawson Goを展開してきたが、今回は一般のお客でも利用できる通常店としてウオークスルー決済導入店舗となる。対象を一般のお客に広げたのはローソンとしてこのビジネスの拡大を視野に入れたもので、一般のお客に対応するのは今回、初めてとなる。

同店は東急ストアがローソンのフランチャイジー(加盟店)として運営し、10月18日~2025年3月14日まで営業する期間限定の店舗となる。展開期間を経てお客の利用状況などを検証し、今後の拡大を検討する。

今回導入している仕組みは、NTTデータと店舗DXソリューションを手掛ける海外スタートアップのCloudpick(クラウドピック)が協働で開発したシステム「Catch&Go®」となる。今回は店舗の大きさや什器配置を標準化した新規開発の「Catch&Goパッケージ店舗」を採用。

NTTデータとしては、パッケージ店舗を3パターン用意しているが、今回は中間のサイズの約17㎡のものを採用。商品は最大で500種類展開可能だ。

ゲートの内側に商品が並べられている。パッケージ店舗のため、照明を含めた内装などは一体化している。建物内に「店舗の箱」がセットされているといった感じになっている。このパッケージ店舗を直接、建物の外で展開することは想定していない

近隣にある通常のローソン店舗を母店とするサテライト店の位置づけで、商品や在庫の管理、補充などは母店の従業員が行う。

展開商品については、フランチャイジーの東急ストアがローソンの商品ラインアップの中から当該店で需要が高いとみられるものを選定の上、棚の段数なども東急ストア側が決めた。

「Catch&Goパッケージ店舗」では冷凍ケースも用意しているが、今回は鉄道駅の店舗ということで、特に冷蔵の飲料のケースを重視したこともあって、冷凍ケースは導入しなかった

コミュニケーションアプリのLINEのページに表示されるQRコードをかざして入店し、商品を手に持って店外に出ると、事前に設定したクレジットカード情報で自動的に決済が起こる。

ゲートのセンサーにQRコードをかざすとゲートが開き、入店できる

買物の状況はカメラと棚の重量センサーの2つで捕捉する。天井に設置した15台のカメラでお客の動きを捉えつつ、商品が置かれた棚に商品と同じ数、つまり500個設置している重量センサーが重さの変化を捉えることで、お客が「どの商品」を「幾つ」手に取ったのかをAI(人工知能)が判別する仕組み。お客は商品を手に取って店の外に出るだけで、買物を済ませることが可能だ。

買物の捕捉の精度の問題もあって、現状は同時に6人まで入店が可能で、7人目は入れないようにしている。

日常の買物で想定されるような、一度手に取った商品を別の棚に戻すといった行動については、カメラと重量センサー双方で捉えられ、店長が使う管理用のアプリに通知が行くようになっている。

カメラは2種類。小型のものの他、円状のものが1台ある
棚、フック共に商品1種類ごとにセンサーが取り付けられている

課題だったアプリのインストールとID登録をLINEで簡易化

今回、国内での利用率が90%を超えるLINE上で動作するシステムを新規に開発したことで、利用時に必須であった専用ネイティブアプリのインストールを不要とし、初めての利用者であってもすぐに利用することができるようにした。

ローソンとしては2020年から「Lawson Go」としてウオークスルー決済導入店舗の実験をしてきたが、アプリのインストールとIDの登録が、お客が利用するための大きなハードルになっていた。

今回、それをいかに簡易にできないかということを検討した結果、利用率の高いLINEを活用したNTTデータ提供の「Catch&Goパッケージ店舗」を導入することにした。

お客はチラシなどに掲示されているQRコードでLINEの「お友達登録」をし、クレジットカードを登録することで同店を利用することができるようになる。

東国後はLINEのLawson Goのページの「買い物をしよう」ボタンを押せば入店するためのQRコードが表示されるようになる。それをゲートのセンサーにかざして入店する流れだ。

ローソンと東急は05年11月、駅型コンビニエンスストア店舗を共同で業態開発し、東急線駅構内および駅周辺において出店を推進していくことについて業務提携契約を締結。06年から、駅売店の店舗機能と、コンビニの店舗機能を合わせた「LAWSON+toks(ローソンプラストークス)」として出店を開始した。

22年3月からは東急ストアが同店を運営するようになり、現在、東急線沿線の駅構内および駅周辺において38店を展開している。今回の取り組みもその延長線上にあるといえる。

今回、二子玉川駅での展開となったのは、①「Catch&Goパッケージ店舗」を導入できる天井高がある物件であること、また、②同駅が幅広い年齢層が利用していることがポイントとなった。

なお、今回の店舗ではPontaポイントなどには対応していない。

今回の実験で従業員のオペレーション面、お客の買物体験としての満足度の両面をモニタリングしながら、今後の店舗拡大を検討していく。特に鉄道駅の店については、いかに素早く買物ができるかが重視されると考えられ、こうしたウオークスルー決済導入店舗の需要が高いとみられる面もある。

ローソンとしては東急ストアとの協業による東急線の沿線はもちろん、他のフランチャイジーも含め、このスタイルでの展開を模索していきたいという。特に人手不足が深刻化する中、人による運営の代替手段としての活用に期待がかかる。

ローソンSLawsonGo+toks二子玉川店概要

所在地/東京都世田谷区玉川2-22-13(二子玉川駅定期券発売所跡地)

オープン日時/2024年10月18日7時

営業時間/7時~20時(2025年3月14日までの期間限定店舗)

店舗面積/42.26㎡(12.78坪)

売場面積/16.99㎡(5.14坪)

取扱商品、サービス/おにぎり、ベーカリー、飲料、菓子などを中心に約380アイテム、酒、たばこ、フライドフーズ、冷凍食品、アイス、雑誌、書籍およびATM、各種収納代行、Loppi、ゆうパックなどのサービスは取り扱わない

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