100円均一店のダイソーを展開する大創産業は、同社の主要ブランドの「DAISO(ダイソー)」「Standard Products by DAISO(スタンダードプロダクツバイダイソー)」「THREEPPY(スリーピー)」の3フォーマット複合店を、東京都新宿区のビックカメラ新宿東口店内に2024年10月2日、オープンした。
新宿区にはこれまでダイソー10店とスタンダードプロダクツバイダイソー1店の合わせて11店出店していたが、今回は新宿区内最大面積店舗となる。3フォーマットを合わせた売場面積は約504坪(約1666㎡)。
22年4月にオープンしたグローバル旗艦店の位置づけを持つマロニエゲート銀座店(東京・中央)とほぼ同等の規模ということで、ビックカメラ新宿東口店も旗艦店的な位置づけで大創産業の広告塔として最新、最旬の品揃えをしながら3フォーマットの魅力を発信していくとしている。
新宿駅から地下通路で接続しているため利便性が高い立地であることを生かし、圧倒的な品揃えによる「ワクワク感」を実現し、より多くのお客に対して大創産業をアピールする拠点となる。
もともと100円均一店として、長年展開を続けてきた同社だが、昨今では価格ラインが広がり、売場を見ると200円、300円、400円、500円、700円、1000円といった売価の商品も販売されている。
その意味では、100円均一店というよりは、日常生活に使う低単価の日用品を販売する「バラエティストア」の業態へと進化を遂げているといえる。ただ、商品の8~9割が100円を占める。
ただし、売価の「分かりやすさ」については徹底している。下2桁は「0」となっているが、これは自社開発商品でないものも含めて徹底している。もともと大創産業の場合、自社開発商品の比率が高く、現在でも8割ほどに上るが、ナショナルブランドの商品についても仕様を変え、売価を下2桁が「0」になるようにしているため、実質的に専売商品となっている。
商品開発に当たっては、100円が多いダイソーと300円以上が多いスタンダードプロダクツバイダイソーで分かれていて、それぞれ開発を行っている。
商品数はダイソーで登録数は約7万6000種類に上るが、ビックカメラ新宿東口店では約5万、他フォーマットではスタンダードプロダクツバイダイソーで約2700、スリーピーで約3500展開する。
比率では現状ではダイソーがほとんどを占めるが、売場面積でもビックカメラ新宿東口店の場合、ダイソーが357坪、97坪、50坪と、ダイソーの存在感は依然として大きい。
なお、商品数が多いことはダイソーを始めとする100円均一店の特徴でもあり強みでもあるが、一方で売場面積が店によって異なることもあって、「店に目当ての商品があるか」がなかなか分からないという問題がある。
それを解決するために、大創産業では今年2月、在庫検索ができる機能も含んだ「DAISOアプリ」をリリースした。
商品コード、キーワード、カテゴリーから店舗の商品の在庫を検索することができるもので、在庫情報はリアルタイムではなく前日のものではあるものの来店前の利便性が格段に向上するものとなった。
在庫情報は数量ではなく、「在庫あり」「残りわずか」「在庫なし」「取り扱いなし」の4段階で表示。さらに、キーワードによる検索ではお薦めの商品が複数表示されることから買物の利便性向上にもつながる。
今回のビックカメラ新宿東口店のオープンに当たっては、先行販売の商品も多数用意した。ダイソーでは、「ヘアアクセサリー」や「コレクションケース」などの新商品(ダイソーでは新MD〈マーチャンダイジング〉と呼ぶ)を全国に先駆けて発売。
また、ビックカメラ新宿東口店限定で、新宿エリアの主要な利用層である若年層を意識し、初の取り扱いとなる自社開発商品の「ブラインドボックス(フィギュアの展示ケース)」も取り扱う。こちらは限定販売でなくなり次第終了となる。
スタンダードプロダクツバイダイソーは、「“ちょっといいのが、ずっといい。」をコンセプトに年齢、性別を問わず、生活に取り入れやすいベーシックで洗練されたデザインに特化し、新しいスタンダードのあり方を提案、さらにサステナビリティと環境問題を意識した商品の提供も進めることを方針とする。
基本的にダイソーの100店均一店に対し、「300円均一店」といった位置づけの店となる。ただし、売価は300円以上のものも多い。「コーヒーミル」やステンレスの「ドリップポット」を新たに取り扱い、コーヒータイムを楽しむ商品を約20種まで拡充。また、ギフト需要として要望の多かった「カラーボックス」を新たに11種発売する。
スリーピーについては今回、新宿区初出店となった。同フォーマットは「“あいらしい。そして私らしい。」をコンセプトに、トレンドカラーを取り入れたファッション雑貨、食器、インテリアなどを取り扱う。
スリーピーでは、新商品として、同フォーマットで初となるディズニー・アニメーション・映画『アナと雪の女王』のデザインシリーズから、世界観を楽しめるバッグやポーチ、ミラーなどファッション雑貨、ブランケットやディフューザーなど全38種類のうち、25種を先行販売(©Disney)。
ビックカメラ新宿東口店のオープンに際し、イラストレーター、絵本作家として活動する村上信理(むらかみしんり)氏とのコラボレーションも開始する。10月25日~27日、購入額税込み1200円以上のお客に、限定数ではあるが新宿をモチーフにしたオリジナルデザインの「トートバッグ」をプレゼント。
今回のコラボレーションを機に、今後も主要店舗のオープン時には村上氏にオリジナルトートバッグをデザインしてもらい、お客にプレゼントする予定だという。
店舗概要
所在地/東京都新宿区新宿3-29-1ビックカメラ新宿東口店8階
グランドオープン日/2024年10月2日
営業時間/10時~22時
売場面積/
DAISOビックカメラ新宿東口店
357坪(約1180.2㎡)
Standard Productsビックカメラ新宿東口店
97坪(約320.7㎡)
THREEPPYビックカメラ新宿東口店
50坪(約165.3㎡)
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