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ヤオコー東鷲宮店がオープン、久喜吉羽店同様大型店だが、こちらはヤングファミリー層に特化

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ヤオコーは2024年9月25日、埼玉県久喜市に東鷲宮店をオープンした。久喜市には9月6日に久喜吉羽店をオープンしたばかり。2019年オープンの久喜菖蒲店と併せ久喜市3店で久喜エリアの商圏シェアの最大化を図る。

近隣の商圏の状況に合わせ、久喜菖蒲店がミドルヤング層(64歳以下)、久喜吉羽店がミドルシニア層(50歳以上)をメインターゲットとする中、今回の東鷲宮店はヤングファミリー層(49歳以下)をメインターゲットとする。

各店がメインターゲットに合わせた特徴、強みを明確化することで、3店ですみ分けを図りながらシェアを高めていく意向だ。久喜菖蒲店は南西に約6.3km、久喜吉羽店は南に約3.3kmの距離にあり、他、埼玉県幸手市の幸手店が南東に約4.7kmにあるといった出店状況になる。

今回のオープンによって店舗数は埼玉県103店、千葉県33店、群馬県16店、東京都14店、神奈川県12店、茨城県7店、栃木県6店の計191店になる。

JR宇都宮線、JR上野東京ライン、JR湘南新宿ラインの東鷲宮駅駅前に立地、東鷲宮駅東口の駅前通りに面しており、車でのアクセスも良好な立地となっている。駅前立地のイオン跡地を建物を建て替える形で再開発し、2層のショッピングセンター(SC)とした。

駐車場は前面の他、屋上にも設け、261台分確保

今後、久喜市が整備する駅につながる歩廊、歩行者専用の立体横断施設と建物2階の出入口を直結予定。周辺には戸建て、マンション分譲が進行している。

SCテナントは核店のヤオコーの他、ドラッグストアのスギ薬局、100円均一店のダイソー、フィットネスのカーブス、雑貨店、美容室、学習塾、歯科など合計16店。テナントは10月以降、順次オープン予定。

商圏の世帯人数では1km圏内には単身者、2人世帯が53.9%、3~4人世帯が40.5%となっている。

ヤオコー東鷲宮店のストアコンセプトは、「お客様に食の【豊かさ】と【楽しさ】をお伝えできるお店~ヤングファミリー層に特化し、地域にヤオコーがあるくらしを体感してもらう~」。

メインターゲットは30代~40代の子育て世帯。共働きで忙しく、子どもに食べさせる食事は素材から作りたい、子ども中心の食事になっていて健康に対する意識も高いといったペルソナを想定。サブターゲットは60代~70代の1人、もしくは2人暮らし世帯。料理は特異だが、簡便に済ませたく、健康に対する意識はより高く、食事にもより気を付けているといったペルソナを想定。

売場面積約813坪と、同社最大の久喜吉羽店ほどではないがかなりの大型店。初年度年商予定は26億円。売上高構成比は生鮮35%、グロッサリー46%、デリカ19%を計画する。SKU数は生鮮1040、グロッサリー1万6920、デリカ330。

メインターゲットは異なるものの、マーチャンダイジング面の大きな方向性は直近の久喜吉羽店をほぼ踏襲。

生鮮の精肉では、頻度品である豚肉で、ヤオコーオリジナル三元豚を中心に、ステーキや焼肉として楽しめる商品を提案。また、夕市を毎日実施し、鮮度を訴求する。

商品では全体的に大容量が強化されている。ヤングファミリー層対応の意味もある
ローストビーフは平ケースで展開。久喜吉羽店では青果側の平ケースで販売していたローストビーフを使ったサラダも精肉売場で展開している

鮮魚では、圧倒的な鮮度を感じてもらうように、近海魚の対面販売を実施。旬のおいしさをお客に伝える。また、即食需要に応え、マグロにおいて品揃え、品質にこだわり、値頃感ある商品を提供。切りたての魚を使った鮮魚鮨なども品揃えする。また、鮮魚では冷凍の商品を強化した他、量目では全体的に大容量パックを強化した。

平ケースのマグロコーナー
漬け魚も平ケースで大々的に展開
刺身盛り合わせは壁面ではなく、平ケースで展開。横に盛り付けられるなど、作業効率も重視されている
鮮魚、精肉でも冷凍の商品が増えている。冷凍でも大容量の商品を強化している
久喜吉羽店に続き、煮魚、焼き魚の魚惣菜を展開、鮮魚のバックヤードに寿司、惣菜のための専用の作業場を設けている
鮮魚の寿司を展開するが、今回は惣菜の寿司と隣接させた。ただし、直接、握り寿司同士を隣接させているわけではなく、助六寿司と丼物を間に挟んでいる

野菜では、ヤオコーこだわりの高糖度ミニトマトを値頃で販売し、旬の果実は産地フェアを、少量目、大量目、ギフト品に対応した品揃えを実施する。花は、日常の中に飾ってもらいたい季節の洋花を、華やかに売場で提案する。

直近の久喜吉羽店と同様、第1主通路はデリカと青果を並列したレイアウトを採用
女子栄養大学の学生が考案したサラダについては新たにサラダの新商品とトルティーヤを投入。新商品はPOPで訴求
秋にかけて存在感が増す菌タケでは、肉厚の生シイタケなどを販売
久喜吉羽店と同様、作業効率を考慮し、重量のある青果商品にはドーリーに載せたまま陳列する方式を採用
第1主通路にデリカと青果を配置しているため、必然的に青果の壁面が減っていることもあって、薬味も平ケースで展開している

デリカの惣菜では、品揃え豊富な米飯売場の実現を目指す。夕方からは、ライブ感あるオープンキッチンの鉄板で、「鉄板焼ガーリックライス」などの「炒めし」を出来たてで提供。また、店内加工の冷惣菜「CREATIVE y’s DELI」では、「選べる楽しい」売場を実現する。

久喜吉羽店で「ベーシックの強化」の方針の中で強化された温惣菜の揚げ物「DEEP-FRIED STATION」を踏襲。店内仕込みで大葉をあしらった「あじフライ」(本体価格280円)などを売り込む
店内加工の冷惣菜「CREATIVE y’s DELI」

寿司では、ローストビーフを使用した握り、おむすびを提案。ランチタイムには「ローストビーフ焼おむすび」を出来たてで提供する。また、店内手作りの「寿司屋のおつまみ」をはじめ、夕市に合わせた出来たて商品を手頃な価格で品揃えする。

インストアベーカリーはヤオコーとしては最大の売場となった。帰宅後にすぐに食べられるように、夕方に焼きたてのピザの販売を実施しながら要望に応じてカットにも対応。

また、人気のカレーパンについて、揚げたてを提案する他、「なめらか寄せプリン」などのスイーツのトッピング食材を提案するなど、「楽しい売場」の実現を目指す。

ベーカリーでは「パン屋のおべんとう」と名付け、揚げパン(きなこ)、コーンスープ、ジャーマンポテト、ブロッコリー、たまごサラダをセットにした商品(本体価格398円)など、目新しい商品が並ぶ
入口のサラダとベーカリーのスイーツを展開する冷蔵ケースはこれまでで最大とした。スイーツサンドやローストビーフバーガー、トマトサンドなどを販売。久喜吉羽店では青果側にはサラダを前面に打ち出していたが、今回はカットフルーツを含めたスイーツを打ち出している
ベーカリーのスイーツでは北海道産イチゴをトッピングしたティラミスのタルトといった趣向を凝らした商品などが並ぶ

グロッサリーの日配食品では、利便性の高い冷凍食品のワンプレート商品の品揃えを強化し、子ども向けの洋風メニューや、男性にも支持を得られるような満足感ある商品の提供にも努める。

冷凍食品では和菓子、生菓子を強化した(下段)
第1主通路にデリカ、青果を配置していることもあって、冷凍食品、アイスクリームは第3主通路最後の一角に大々的にコーナー化

また、健康を意識し、手軽に摂取することができる高タンパク、低脂質な商品を幅広く品揃えする。

第2主通路の日配では豆腐関連の商品の品揃えが充実。魚肉練り製品と併せ、高タンパクを訴求しながら販売している

ドライ食品では、野菜だけでなく肉や魚にも応用の利くドレッシングを、生鮮の旬と合わせて提案。おやつ感覚で栄養が取れるグミサプリも品揃えする。

今回、ヤオコーで初めて「防災準備」のコーナーを設けた。実験的な取り組みで、非食品を含めた関連商品を集積させた上でゴンドラ内のカップ麺の付近に設けている
クッキングサポートコーナーの近くではアレルギー対応食品、ベビーフードを広めにコーナー化

酒は酎ハイ缶やスパークリングワインを豊富に品揃えし、さまざまな食事のシーンに合わせた酒の提案を実施する。

第2主通路、第3主通路の間の角には「スパークリング」をコーナー化。スパークリングワインだけでなく、日本酒の泡タイプの商品も品揃え。ミドルシニアをメインターゲットとする久喜吉羽店ではここは「日本酒」だった
壁面ではクラフトビールをコーナー化

レジについては通常稼働はセミセルフレジ4レーン、フルセルフレジ12台の態勢となる。

イートインは全48席。久喜吉羽店ではバイオーダーを導入したが、今回は導入していない

ヤオコー東鷲宮店概要

所在地/埼玉県久喜市桜田3-2-1

オープン日/2024年9月25日

営業時間/9時~21時45分

駐車台数/261台(駐輪場218台、バイク21台)

敷地面積/1万1909.57㎡(3602.64坪、施設全体)

延べ床面積/1万1922.71㎡(3606.62坪、施設全体)

店舗面積/2687.78㎡(813.05坪、ヤオコー売場面積)

年間売上/初年度26億円(予定)

店長/堀内 幹

従業員/正社員20人、パートナー・ヘルパー・アルバイト160人(延べ人数)

商圏人口/1km圏内1万5000人(6000世帯)、2km圏内4万人(1万7000世帯)、3km圏内9万1000人(4万1000世帯)

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